カレンダー

2015/02
       
       

広告

Twitter

記事検索

ランダムボタン

帰ってきたiPod nano

by 唐草 [2012/01/09]



 クロネコヤマトが配達してきた予期せぬ荷物は、Appleからだった。ついにiPod nanoがリコールから帰ってきた。申し込んでから約2ヶ月、実際にサポートセンターへ荷物を送ってから約1ヶ月半。長かった。実に長かった。リコールに出しているのを忘れ、iPod以外のメディアで音楽を聴く習慣を身につけてしまうほどに長かった。
 iPod nanoとの久々の再開にワクワクしながら封を切る。全交換になっているはずなので前のiPod nanoとは異なるものになっているのは仕方がない。クローンのペットを引き取るようなSF的シチュエーションを思い描きながら箱を開けた。
 そこには、ぼくが思い浮かべていた物とは異なる物が入っていた。
 クッション用のスポンジが詰まった箱の中には、ぼくの愛する初代iPod nanoではなく、最新式の第6世代iPod nanoが入っていた。恐れていたことが現実になってしまった。
 確かに第6世代iPod nanoは、初代iPod nanoよりずっと優れた機器だ。操作は、タッチパネル式にパワーアップしている。ラジオも付いているし、NIKE商品との連係もある。時計機能も豊富になっている。何より、初代より更に小型化しているし、容量も4GBから8GBへと倍増している。スペック的にはいいことずくめだ。
 でも、なんだかあまり嬉しくない。昨年、仕事でNintendo 3DSを渡されたときのような気分だ。
 そもそもラジオを聞く習慣はないし、NIKEのスポーツウェアも持っていない。時計は携帯で事足りているし、ぼくの音楽ライブラリは3GB程度。最新型iPod nanoである理由は何もない。
 それよりも長年愛用してきた、細長いあの形が好きだったのだ。
 リコール待ちの間に音楽を聴く環境は、iPod nanoからPS Vitaへと移行している。タダで最新型が手に入ったが、それはもはやぼくにとって必要のないハードかもしれない。

余談
 初期不良チェックのために起動させたiPod nanoの言語設定がスペイン語になっていた。リコールのために世界中から在庫をかき集めたという噂は本当かもしれない。