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きもちいい変速を2

by 唐草 [2012/05/14]



昨日から続く
 
 昨日の記事では自転車整備の話を書こうと考えていた。だが、修理に至る顛末を書いていたら、壊された直後の怒りがフツフツと再燃してしまった。結局その怒りだけで900字越え…。
 今日こそ、修理について書いておこう。
 変速がうまくできなくなってしまった原因は、ワイヤーのカバーを折られてアジャスターとの接続が狂ってしまったことにある。カバーは完全に折れたわけではなく、首の皮一枚でアジャスターと繋がっている。そのせいで変速レバーを押してワイヤーのテンションを変えても、残った部分が伸びたり縮んだりしてテンションの変化を吸収してしまっている。
 これでは変速はできない。
 思い悩んだ末にカバーの付け根を完全に切り落とした。
 この処置には少し問題があるのだけれども、最大の原因となっているカバーの伸縮問題を解消するにはこの方法か新しい部品を買ってく交換するかしか手段は残されていなかった。
 大胆な処置を施したせいで調整は、なかなかの大仕事になった。自転車を整備用のスタンドに載せてペダルを手で回しながら、同時にアジャスターを少しずつ回していく。
 ワイヤーのテンションが変わっていくと勝手にギアが変わる。アジャスターを45度ぐらい回すごとにシフトアップとシフトダウン両方のチェックを行う。調整が足りないと一方向にしか正しく変速ができない。
 金属がこすれる音に耳を澄ませながら、小さなアジャスターを慎重に回していく。締めたり緩めたりを何度も繰り返してシフトアップとシフトダウンの様子を探っていく。なかなか位置が定まらない状況に、やはり大胆すぎる処置だったかと不安になってきた。
 ちょっと弱気になって自転車屋へ足を運ぶことを考え出したときだった。ようやくベストポジションを見つけることに成功した。
 試し乗りをすると、7速と8速に入れたときの衝撃が心持ち大きくなってしまったがほぼ思い通りの変速ができる状態に戻っていた。
 これであのイライラする不自然な変速から解放された。変速がスムースにできることこそぼくにとって一番重要な要素だと気がつかされた修理でした。
 ぼくの自転車は無事に直ったけれど壊したヤツは絶対に許さない。「急いでいる朝にチェーンが外れる呪い」は当分続けるつもりだ。