by 唐草 [2012/05/21]
今日の金環日食すごかったですね。
朝に空を見上げたら雲がかかっていて「せっかく早起きしたのに今日は見られないかもしれない…」と残念な気分になってしまった。それでも諦めずに空を見上げていたら、少しずつ雲が薄くなっていて太陽が雲越しに見えるようになってきた。
こうなると俄然テンションも上がるものだ。雲よ、このまま去るんだ!と思わず念じてしまった。
雲のせいで太陽が欠けていく過程をじっくりと観察することはできなかった。それでも徐々に日射しが弱くなっていくのは感じられた。雲が太陽を遮るのとは何かが違う感じだ。
その時はやってきた!
薄雲が残っていたのでベストな観測条件とは言えなかったけれど黒い遮光板越しに覗く太陽は、確かに細いリング状に見えた。これが、完璧な日食というものなのか。
金環日食という現象もすばらしいが、時を同じくして多くの人々が世紀の天体ショーに心を躍らせ空を見上げているという状態も実に感動的だ。ネットなんかが無くても、今この瞬間をみんなが共有している。そう考えると改めて自然のスケールの大きさと魅力の深さを思い知らされる感じだ。
とこんなことを書いてみたが、ここまでは完全なフィクション。ぼくにとって午前7時は起きるには早いし、寝ないで待機するには遅い時間。考えるまでも無く睡眠を選んでいた。
見ていないのにこんなことがすらすら書けてしまう。あたかも自分が見たのではと錯覚してしまうほどに繰り返される金環日食の報道。確かに貴重な天文イベントかもしれないが、何度も何度もニュースで取り上げるような話題なのだろうか?ましてや「きれいだった」とか「感動しました」みたいな当たり障りのないコメントを公共の電波で流すことに価値はあるのだろうか?
繰り返される報道を見ていたら、なんだかはしゃいでいる大人を見ている様でいたたまれない気分になってしまった。
ぼくの生の感想が聞きたいって?とりあえず300年後と言われている次回に期待していて欲しい。