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真夏の地震

by 唐草 [2012/05/29]



 午前1時半ぐらいに起きた地震には本当に驚いた。揺れやすいぼくの机の上では、重いMac Proが動き出しそうなほどに揺れていた。久々の大きな揺れに思わず目がさえてしまった。
 揺れが収まった後の行動なんてみんな同じようなものではないだろうか?分からないという状態から来る不安を押さえ込むために、地震の詳細情報を求めることだろう。
 自分の住んでいる場所の震度はいくつだったのか?最大震度はいくつなのか?震源はどこか?津波のリスクはあるのか?ぼくはスリープしていたパソコンを起動させて情報収集を始めたし、親はテレビをつけて地震速報を見ていた。
 うとうとしていたところにやってきた地震に驚いて暑苦しさを感じたぼくは、寝室の窓を開けて外の空気を吸おうとした。その時、窓の外の様子が普段の午前1時半とは少し異なってることに気がついた。灯りのついている家が普段より多い。みんな驚いて起きて電気を付けたに違いない。きっと家の中では、テレビやラジオ、ネットで情報収集をしているのだろう。
 その状況を見て、ある不安が頭をよぎった。
 今年の夏も節電の夏になるだろう。停電を回避するために日中の電力消費を控えた生活が続くと予想される。罪悪感無くクーラーを使うためにテレビやらパソコンの使用を控える人が増えるかもしれない。
 そんな節電をしている真夏の午後2時に大きな地震が都市圏を襲ったらどうなるだろう?揺れの詳細を知ろうと多くの人が一斉にテレビを付けたりパソコンを起動するのではないだろうか?
 3.11以来、多くの日本人が地震を恐れている。不安が現実になり湧き上がる恐怖が引き金となって情報収集に走る人々。その瞬間、消費電力は跳ね上がる。はたして電力は持つのだろうか?
 寝しなを襲った久々の大きな揺れに早まる鼓動を感じながら、暑い8月の午後の揺れが招く停電シナリオを思い浮かべていた。