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リサイクル率100%

by 唐草 [2013/11/04]



 なにかの製品を作る際のゴミのリサイクル率が100%だという話をどこかで見聞きした。
 リサイクル率100%というのは、すごいことに聞こえる。
 でも、それって本当にすごい事なのだろうか?ちょっと考えると不安な面もある。
 まずは、リサイクルが有効な場面というのを考えてみよう。
 基本は、限りある資源を何度も使い回そうという考え方だろう。例えば金属。溶かして再度生成すれば新製品に生まれ変わる。紙なんかも同様だ。
 木を切り倒したり、山を削っていては、いずれ資源は尽きる。また、環境破壊も進んでしまう。そういうことを考えると確かにリサイクルという考え方が、持続可能社会を作っているようにも見える。
 でも、それって本当なのだろうか?
 真剣に調べたことはないのだけれども、ちょっと懐疑的な面もあるように思える。
 素材や加工の仕方によっては、資源となるものを取り出すために様々な行程が必要になる。物質を分離して、精錬して、再度加工へと回す。このリサイクルの作業のために消費するエネルギーや分離・精錬に使う素材の調達まで考えると話はややこしくなってくる。果たして、消費されるエネルギーや破壊される自然は、自然から採取するのとリサイクルするのではどちらが多くなるのだろうか?
 ものによっては、リサイクルの方が環境への影響が大きいものもあるかもしれない。
 今人気のハイブリッドカー。確かに燃費も良くて、環境にも優しそうだ。でも、バッテリーの原料となるリチウムを採掘するためにガンガン地面を掘っているし、そのリチウムはバッテリーとなるために世界中を経由している。1台のハイブリッドカーが節約できる化石燃料とリチウムの採掘・加工にかかるエネルギーは、天秤に載せて釣り合うのだろうか?
 ちょっと話がずれたが、リサイクルにも似たことが言える場合もあるのではないだろうか?守りたいのは、自然の環境なのか、それとも自分の懐なのか。
 リサイクル率100%という体面を保つためだけに行われているようなリサイクルがあったとしたら本末転倒だよなぁ。