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バスの運転

by 唐草 [2013/12/16]



 混雑したバスの一番前に乗るチャンスがやってきた。運転手の真横だと言っていい位置だ。
 普通の路線バスだと料金支払機があるので、こんな場所に立つ機会はなかなか無い。あったとしてもすぐに移動するハメになる。今乗っているバスは、路線バスではなくてスクールバス。目的地に着くまで運転手の横をキープできる。
 大型車の運転を間近で見る機会なんてそうそうない。いい年した大人なのに小学生のように目をキラキラさせながら大型車の運転というものに見入ってしまった。
 当たり前のことだが、バスはディーゼル車なのでタコメーターの表示がガソリン車とは全然違う。
 普通のガソリン車だったら2000回転ぐらいがパワーピーク。1000回転を切ったらエンストのリスクが高まる。また、レッドゾーンも5000~6000回転ぐらいだろう。でも、ディーゼルなので回転数が圧倒的に低い。
 レッドゾーンは2500回転ぐらいからだし、パワーピークとなる運転で使用するエリアは500回転から1500回転ぐらい。ガソリン車よりずっと低い。
 パネルで目を惹くのは、タコメーターだけじゃない。見慣れぬメーターが1つあった。運転していても針はあまり動かないし、単位はkPaとなっていた。Pa(パスカル)ってことは、圧力計か。それもかなり高い圧力だ。これは、排気ブレーキの圧力計なのではないだろうか?いかにも大型車らしい!
 運転席のパネルを見ただけで、これだけの発見がある。これでも十分に楽しめたが、バスが動きがしてからは別の発見が待っていた。
 学生を満員に乗せているというのに、何と2速スタート。
 なんというトルクの大きさ!これぞディーゼルの底力!唸るエンジン音に聞き惚れてしまう。
 とは言え、さすがに上り坂の坂道発進は1速スタートだろう。そう思って運転手のシフトさばきを注視したが、自転車で登ると息が切れそうな坂でも余裕の2速発進。脅威のトルクだ。
 いったい、どんな場所で1速を使うのだろうか?乗客を乗せずに1速スタートしたら、スポーツカーみたいにホイールスピンしてタイヤから白煙を上げてしまうのだろうか?見てみたい。バスの1速アクセルベタ踏みを見てみたい!
 運転席の脇に立てただけで朝から大興奮。プロフェッショナルが大きな機械を操作する様は、見ていて実に気持ちがいい。