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さすがに飽きてきた

by 唐草 [2014/07/04]



 金曜日の授業には、さすがに飽きてきた。教員側がこれを言ってしまったらまずいのかもしれない。でも、ぼくが担当している科目の変則スケジュールを聞いてもらえたら少しは同情してくれるのではないだろうか。
 通常、大学の授業は前期後期に分かれている。前期と後期に同じ授業を行うのはよくあることだ。それは全然かまわない。むしろ毎期毎期新しい授業を受け持っていたら資料の準備で忙殺されてしまう。
 だが、今季ぼくが担当している科目は、本当に妙な構成になっている。
 前期のみ開講される科目で、学部で行われているさまざまな内容を学生に体験してもらうことを目的としている。そのため、1期が4クールに分かれている。学生たちは、集中授業を4種類受けるという忙しい構成になっている。
 学生たちは、右も左も分からないまま怒涛のごとく進む様々な授業を体験する。これは悪くない。
 だが、教員側は同じ授業を前期の間に4回も繰り返すことになる。
 1クール3週という短期なので、あることを喋ったのが、今クールなのか前クールなのか分からなくなることもしばしば。何より短いので達成感も何もない。学生の顔を覚えることなく授業が進んでいく。毎度、同じところでつまずき、同じような質問やら不満が飛び交う。4回目にもなると、すべてが予想の範囲で新鮮味のカケラもない。
 たぶんぼくのクラスは、学生からはハズレクラスと思われているだろう。一番難しく忙しいと言われる授業を受け持っている。その科目は4教室で行われているが、たぶんぼくが一番きびしいだろう。
 「初めから答を見せるような感じで進めてOKです」と授業責任者から言われているのだが、そんなやり方はごめんだ。大学に来てるんだ、頭を使えよ。