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バッジが届く

by 唐草 [2014/07/16]

　出かける時間が迫ってきたので急いで支度をしていた。前もって準備をしておけばこんなに慌てることもないのにと毎回思うのだけれども、結局準備を始めるのは出かける間際になってから。
　そんなパタパタと慌ただしい時にインターホンが鳴った。
　なんで、このクソ忙しい1分1秒を争うときにインターホンを鳴らすんだ！
　一瞬無視をしようかと思ったが、窓の外に見えた来訪者はクロネコの配達員だった。今日は、帰ってくるのが遅い。もし今、受け取り損ねたら次に受け取るのは明日になってしまう。
　今届くものと言ったらアレしかない。
　どう考えても、支度を中断して受け取るのが賢明だ。
　届いた荷物は、予想通りの品。先日注文した缶バッジがようやく届いた。
　届いた品をしげしげと眺めて悦に入りたいのだが、あいにくそんな時間はない。乱暴にダンボール箱を開けて、中身の確認だけをして家を出た。
　テキパキと仕事をこなし、期待にウキウキしながら帰宅をした。
　缶バッジを手にとってじっくりと眺めてみる。
　32mmの小さなバッジには、ぼくが思い描いたとおりの図版がキッチリと印刷されていた。懸念していた曲面になってしまうエッジの処理も問題無くできていた。色むらもないし、発色も想定通り。十分に満足できるクオリティーだ。これなら人に渡しても恥ずかしくない出来だと言えるだろう。
　オフ会用のお土産(?)として作ったので、極めてドラクエX的なネタの図案となっている。ゲームを知らない人が見ても、タダの椅子にしか見えないバッジなのだけれども、ドラクエXプレーヤーならたぶんウケると思う。そんな図案。

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