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スイカを食べる

by 唐草 [2014/07/28]



 今日は、スイカを食べた。もちろんICカードのSuicaではなく、緑と黒のストライプが魅惑的な丸いやつだ。
 赤い果肉と黒い種のコントラストは、もう見るだけで夏だ。一口かぶりついて夏を舌で味わう。切ったスイカの先端があっという間にぬるくなってしまうのも夏ならではだ。
 1/6カットを半分ぐらい食べて、スイカを満喫することができた。
 しかし、冷静に考えてみるとスイカってそんなにおいしい果物(野菜?)とは言えないのではと思えてくる。
 確かに中央部は甘い。でも、皮に近づくとキュウリを連想させる青臭さもある。それに、種が多くて食べにくい。同じ瓜系統の果物なら圧倒的にメロンの方がおいしいし、食べやすい。
 シャリシャリした食感は、他にはない要素だろう。でも、その食感ゆえに濃厚さはあまり感じられない。
 季節を無視してスイカと言う作物だけに焦点をあてると、秀でた要素はあまり見いだせない。メロンの下位互換といった印象がどうしても拭えない。実験室のような無味乾燥とした場所で食べるスイカは、きっとこんな印象になることだろう。
 でも、どうして暑い部屋で食べるスイカはこうもおいしいのか?いや、部屋が暑いからおいしいというわけでもないだろう。冬にコタツでスイカを食べてもおいしくないはずだ。今が、夏だと知って食べるスイカが抜群においしく感じられる。
 これぞスイカが持つ、もっとも秀でた要素。スイカを食べると夏を食べた気分になる。味覚だけでは語ることのできない魅力が詰まっているんだ、あの緑と黒のストライプの中には。