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仕事の無い30代フリーター

by 唐草 [2014/08/11]



 「大学で非常勤講師やってます!」というとたいてい驚いてもらえる。そう多くない職業のせいもあるかもしれないが、「大学」という肩書がインテリジェントな雰囲気を醸し出してくれているのだろう。実にありがたい。大学と言ってもピンキリなので、どこの大学かを知ったらもっと別の反応が返ってくるかもしれないけれど…。
 そういえば、以前「就職方法のよくわからない職業ランキング」という独断と偏見に満ちたランキングを見たことがある。そのランキングのトップテンの下の方に「大学非常勤講師」がランクインしていた。確かに、広く一般向けに募集している職業でもないし、資格なども不問なので外からは謎に包まれているように見えるのだろう。
 さて、そんなハッタリ効果抜群の「非常勤講師」の肩書だが、実際のところは時給制の期間限定雇用で、コンビニバイトのフリーターとそう変わらない。シフトを自分で決められない分、コンビニバイトシビアかもしれない。「ちょっと明日都合悪いんで、別の人にシフト変わってもらえませんか?」なんてことは絶対にできない。「1限ダルイんで、午後の授業に入れてもらってもいいですか?」なんてわがままは聞き入れてもらえない。
 また、学校という特殊な運営形態ををとる組織に属するが故の大きな問題がある。
 学校が休みの間は仕事がない。というシンプルかつクリティカルな問題だ。
 働くのがキライなぼくにとって、夏休みと春休みの長期休業期間はありがたいのだけれども、実際問題収入がないというシビアな問題に直面することになる。
 今は、ちょうど夏休み期間。ぼくも学生同様ダラダラと羽をのばしているが、客観的に自分の立ち位置を見てみるとちょっとマズそうにも見える。
 9月末まで仕事の無い30代フリーター。
 こう書くと、かなりマズそうに見える。だが、これが事実だ。夏休み期間は、ニートと大差ないとも言える。
 これが実情なのだがあら不思議。肩書マジックで偽りの社会的ポジションを手にできている。ハッタリで生きるぼくには、実にふさわしい職業なのかもしれない。