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汗を流す

by 唐草 [2014/09/14]



 「汗を流す」というと健康的なイメージが思い浮かぶかもしれない。一生懸命働いたり、ジムでみっちり運動をしたりといった感じ。
 でも、汗って不健康なときにも流れるということを忘れてはいけない。
 今日の夕方、近所のユニクロにズボンを買いに行った。ズボンを買う時は、いやでも試着をしないとまずい。シャツぐらいだったら多少サイズがずれていても大きな問題はない。でも、適切でないサイズのズボンを買ってしまうと本当に悩まされることになる。
 手持ちのズボンに細すぎるジーンズがあるが、これは食事がとれなくなると言う大きな問題を抱えている。1サイズ間違えただけなのにこのありさまだ。また、1サイズ大きな短パンも持っている。これは、歩いているうちにずり下がっていくので、これを着て外出することは出来ない。
 そんな苦い経験があるので、しっかりと試着をすることにしている。
 ズボンを抱えて小さな試着室へと入って、カーテンを閉める。鏡の前でズボンをはきかえ、裾上げをしないでズボンを買える人は羨ましいなぁなんて考えていた。
 すると、汗が頬を伝う感じがした。
 確かにカーテンを閉めた試着室は、ちょっと暑い。でも、汗を垂らすほどではない。ズボンをはきかえただけなのに、まるでスクワットでもしたかのように止めどなく汗が出てくる。それも頭だけ。別に暑いと感じていないのに。
 その次の瞬間、気が付いた。
 自分はかなりふらついている。
 そういえば、朝から鼻水が止まらないので風邪薬を飲んでいた。薬のおかげですっかりいつも通りの気分になっていたが、やっぱり全然本調子じゃなかったらしい。
 へなへなと試着室の壁に寄りかかって回復を待った。幸いなことに手にしたズボンはちょうどいいサイズだった。試着室への往復を避けることができたのは不幸中の幸い。それに汗を垂らしたズボンを棚に戻すのは申し訳なさすぎる。