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名簿が届く

by 唐草 [2014/09/24]



 明日から後期の授業が始まる。大学の夏休みは本当に長い。なにか大切なことを忘れてしまっているのではないだろうかという不安に駆られるほどに長い。
 さて、授業の開始にあわせて今期の名簿が送られてきた。
 30名程度の小さな授業なので、ぼくが出席を取ることになっている。名前を読み間違えると面倒なので、あらかじめ読みを調べておく。これが円滑に授業を始めるコツだ。
 前期の授業では、ひとり珍しい名字の学生がいた。ググったところなかなかの珍名らしく、珍名ランキングサイトみたいなところに掲載されていた。
 今回の名簿を眺める限り変わった名字は無いようだ。
 だが、安心するのはまだ早い。
 今の時代、本当に手強いのは名前の方だ。
 大学の出席確認なので、名前で呼ぶことはまず無い。クラスに同じ名字の学生がいたときぐらいだ。それでも、一応読みを確認することにしている。でないと男女の予想ができないからだ。
 なお、ぼくは男子でも女子でも「さん」付けで呼ぶことにしている。これは、ぼくの名前が名字みたいで性別不明なためことごとく女子扱いされた過去のトラウマに起因している。それに二十歳ぐらいの学生だ。一応大人扱いしてやろうとも考えている。
 この世代には、いわゆるキラキラ/DQNネームはまだ少ない。今回のクラスで読めなかった名前は、1つだけ。でも、その名前だってググったらfacebookが出てきて事なきを得た。
 知り合いの幼稚園に勤めている人は、四月になるとクイズ大会のような感じで名前の読みを推測していると話していた。あと10年もすれば大学生の名前もフリガナ必須になるだろう。
 大学ならではの悩みもある。留学生や日本在住の外国人の扱いだ。
 特に困るのが、中国系と韓国系だ。
 字面だけだと日本人にも見える。外国人だと予想できても、同じ漢字でも中華読みと韓国読みで音が違う。これが本当に難しい。
 今回のクラスには、日本人でも一般的な漢字一文字の名字の学生がいる。でも、50音順に並ぶ名簿から推測するに、間違いなく日本語読みではない。果たしてなんと読むのだろうか?