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オンライン見積もり

by 唐草 [2014/10/25]

　ネットでの付き合いを重ねていると互いの素性がおぼろげながら見えてくるもの。ぼくは、特に隠していない。そのためオフ会で顔を合わせたことのあるぐらいの人ならぼくの職業を知っている。
　大学っぽいところでコンピュータ関連の授業をしているらしい。あと、フリーでWebの開発とかもしているらしい。よく分からないけど、コンピュータに詳しそう。というぐらいの認識があるようだ。
　概ね間違ってはいないし、ぼくの母のぼくに対する認識と同程度の認識があると言えるだろう。
　さて、そんな素性がばれているせいか、妙な相談を持ち掛けられた。
「簡単なアンケートサイトのようなものを作れるか？」と尋ねられた。
　ぼくの答えは、迷うことなく「Yes」だ。そんなのはお茶の子さいさいだ。余裕で作れる。使いまわせそうなソースコードがあるので、ちょっと手直しすれば簡単に導入可能だ。
　でもね、ぼくのコードは無料じゃ使えません。
　使いたかったら、お金を払ってください。
「見積もり飛びますけどいいですか？」と相手に問うた。
　一度でもタダで仕事を引き受けてしまうと、その後ずぶずぶと付け込まれることになる。だから、友人知人の頼みでも、十分な代償が期待できない限り絶対にタダでは受けない。ましてや、オンラインで越しの人ならなおさらだ。
　ぼくの弾いた見積もりは「松竹梅の梅コースで、5営業日9万から。サーバは先方が用意」。これでも破格だ。とは言え、個人が趣味でポンッと出せる額ではないだろう。
　明確に受けると言いながら、事実上断ったも同然。無論、断る気で見積もりを語っている。内容が生々しいと言われたが、そりゃあ真実の数字だ。これ以上ないほどに生々しくて当然だ。

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