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rootを取るか

by 唐草 [2014/11/16]



 先日、Android OSを4.4.4にアップデートした。ドラクエ4の実行速度が、遅くなった以外に問題は無いと思っていた。だが、別の小さな不具合を見つけてしまった。
 漢字の表示に問題があった。
 Androidのデフォルト設定では、MTLmr3m.ttfというフォントが日本語フォントとして割り振られている。しかし、このフォントには問題がある。MTLmr3m.ttfは、CJK漢字文化圏の文字を収録したフォントセットだが、基本字形が中国の漢字になっている。そのため、本当にごく一部の漢字で日本では使用しない字形が表示されてしまう。点の向きが違うとかそういう小さな差違が出る。
 もちろんそれでも読めるのだけれども、やはり日本人としてすっきりしない部分がある。どうも中国の偽ブランドの説明書を読んでいるようなもどかしさが付きまとう。
 そう言えば、4.4.2にアップデートしたときも同様の問題が発生していた。その時は、手動でフォント指定ファイルを書き換えて適切な字形を表示できるフォントを指定した。
 今回も同様の手段で対応しようとしたが、2つの問題に阻まれた。
 1つ目は、4.4.2で利用していた日本語フォントが、4.4.4には収録されていなかったこと。もうひとつは、フォント設定ファイルの編集権限がrootのみになっていたことだ。
 この事実を目の当たりにして、ぼくは大いに悩んだ。
 root化するべきか否か。
 Androidには、通称「root化」と呼ばれるハックがある。
 これは、すべてを操作できる最上級管理者であるrootアカウントを有効にするハックのことだ。rootを有効にすれば一般ユーザでは操作できなかった多くのことができるようになる。フォントの追加やプリインストールアプリの削除なんてのは、基本中の基本。OSの設定を好きなように変える事が出来る。
 できないことはないも無い。これだけ読むとroot化は便利そうに見える。でも、実は諸刃の剣でもある。何でもできてしまうが故に、いじりすぎて設定を壊してしまう事もあるし、悪意あるアプリにroot権限が渡ると端末を乗っ取られるリスクもある。だから、デフォルトではrootを無効にしてあるのだ。
 フォントを入れ替えるためにroot化するべきか。近日中にAndroid 5.0 Lolipopの配信も決まっている。今日root化しても数日で無効に戻ってしまう可能性もある。それに次のアップデートで日本語表示が改善するかもしれない。
 ちょっと保守的に考えて、今日のroot化は見送ることにした。