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池の氷

by 唐草 [2015/01/03]



 今日は、近所の公園まで散歩へ行った。元日に自転車で行った公園とは別だ。
 春には花見の名所となる公園だが、桜の木々はまだまだ冬の姿のまま。固い枝先には、なんの春の気配もない。
 一方、いち早く春の訪れを告げる梅には変化が見られた。枝先には、まだ小さいけれどしっかりと丸いつぼみがついていた。早いものなら1月中に花が開くことだろう。
 梅の木にはかすかな春の到来を感じられたが、今日はまだまだ冬の真っただ中。それを思い知らされるものを見た。
 公園には人工の堀がある。流れは無く、日当たりも悪い。寒い季節になると毎年表面が凍結する。
 寒い日が続いた今年の三が日。例年通り堀の水は凍っていた。
 でも、今年はなんか様子が違う。
 水辺に降りられる近くの氷が叩き割られていた。きっと子供が割ったのだろう。
 別に割られていたことがいつもと違うと言いたいわけではない。違うのは、割られた氷の様子だ。
 厚い。
 ゆうに2cmはあるだろう。
 寒い地方なら珍しいものではないかもしれないが、一応東京都の平野部に属する我が家の周辺でこれほどまで厚い氷が張っているのを見たことはない。
 堀をよく見てみたら日当たりの悪い場所は午後だというのに完全に凍結したままだった。びっしりと厚い氷が張っているので、まったく水面が動いていない。なんとも妙な光景だ。氷を見慣れぬ多くの人々が、枝とか小石を投げ込んで水面の様子を探ったのだろう。氷の表面には、不自然なほど小枝が落ちていた。かく言うぼくも、それらの枝がなかったらドングリでも投げ込んでいたことだろう。
 一晩で2cmもの氷が張ったとは思えない。ここ連日寒かったので毎日解け残った部分が夜のうちにどんどん厚くなっていったのだろう。
 今年の寒さを視覚的に見せつけられたようだった。もうしばらく寒い日は続くようだ。いったいどこまで氷が厚くなるのか楽しみでもある。
 こういう楽しみを見出してしまうと寒さも楽しめてしまう。普段は寒さに不平を言いまくっているというのに…。我ながら現金だと思う。