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小学生以下の感想

by 唐草 [2015/01/25]



自宅で行方不明になった本を探した昨日からの続き
 
 記憶にある緑色の表紙をした文庫本を探すも、該当する本は見つからなかった。真偽は闇の中だが、ぼくの記憶違いという線が濃厚だ。諦めて見つかった2冊の文庫本を読もう。まずは、厚い方から。と読み出したのが、昨日の話。
 読んですぐに気がついたのだが、実はこのミステリー小説、一度読むのを断念した作品だった。犯人が自転車乗りの可能性があるという展開でスタートする推理小説。自転車好きのぼくとしては、どうも犯人に同情的になってしまって読む気が起こらなかった。でも、何の因果かもう一度ぼくの前に転がってきた。今回は、ちゃんと読んでみよう。
 読みやすい文体で知られる作者の作品なので、正味半日程度で読了できた。
 身も蓋もない感想を書くのであれば、つまらなかったの一言に尽きる。
 こんな読書感想文じゃ、小学校の宿題にも使えない。せめてなんでつまらないと感じたかを書いておこう。
 この作者の作品は、高校生から大学生の頃にはまった。初期作から当時の新刊まで読み漁ったぐらいにお気に入りだった。現代もののミステリーを書かなくなっていたのでしばらく読んでなかったのだが、数年前に上中下巻の現代物のミステリーを書いた。この本が、ぼくが読んだ小説の中で一番だと確信できるほどにつまらなかった。上巻は楽しめたのだが、中巻下巻は大どんでん返しにすべてを託し意地で読んだ。無論、ぼくが期待していたようなどんでん返しは無かった。
 そんな事もあり、その作者への期待値は下がっていた。かなり冷ややかな目で文字を追っていた。
 過去に同じ作者の作品を大量に読んでいることもあり、伏線となるであろう場所が鼻につく。この人物がキーになると思えばその通りだったし、伏線誘導の出来事もストレートだった。大どんでん返しを期待していたので一つだけミスリードに引っかかったが、最終的な帰着点はストレートなものだった。過去の事件と現在の事件が並行して進むスタイルだったが、両方の事件に直接的な関係は何も無かった。過去と現在のオーバーラップを期待していたので、肩すかしを食らった気分だ。
 ダメだ。もう、この作者の小説は楽しめない。完全に構造を分析しながら読んでしまう。他の作者を開拓しなくては。