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404の活用

by 唐草 [2015/03/20]



 気の滅入る仕事が入って来た。
 Web製作の仕事を請け負うことが多いので、今までにいくつかの新規サイトを立ち上げてきた。デザインや企画を考え、実際にコードを書くといった製作作業から、ドメインやレンタルサーバの準備といったインフラの準備まで一通りこなしてきた。場合によっては、運営管理までしたこともある。
 大変な作業もあった。待遇面を巡ってぶち切れて丸投げした作業もあった。色々あったが、無事にサイトが公開されたときには規模に応じて程度は違えど達成感があった。
 だが、Web製作の仕事は、必ずしも作成だけではない。
 サイトを閉鎖するための作業を依頼されることだってある。
 会社が倒産してしまったような場合、Webなんて放置されることが多い。早々にレンタルサーバを解約して何も残っていない。そんな例がほとんどだ。
 でも、今ぼくのところに転がり込んできたのは、規模を縮小しながら約1年かけてサイトを静かに、そして丁寧に閉鎖するという仕事だ。
 どのタイミングで、どのページを削除するのか。表記をどのように変更していくのか。レンタルサーバの更新は、どのタイミングで行い、いつ契約を解除するのか。そういうことを1つずつ計画して企画書にまとめている。
 たくさんのサイトを作ったが、こういう軟着地をしながら閉鎖をするという作業に関わるのは初めての経験だ。
 作るよりも削除する方が、ずっと簡単。でも、やっていて楽しい仕事ではない。
 削除ページ一覧を作る。
 削除したページのすべてに「製品販売は終了しました」という内容のページを置くことになる。でも、百何十個も更新するのが面倒なので、404 Page Not Foundのエラーページを「製品販売は終了しました」というメッセージに切り替えて対応を行うことにした。
 間違ったURLにアクセスして404のページを目にすることは時々ある。でも、昔あったページアクセスして目にする404は何とも悲しいものがある。