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マンガを買う

by 唐草 [2015/03/23]



 惰性で買っているマンガの最新刊が出たので、妙な義務感というか、ここで購入を辞めたらぼくの負けになるのでは無いかという焦りにも似た感情に後押しされて本屋へと向かった。新刊なのに平台に積まれていない。やっぱり、人気無いんだろうなこのマンガ…。新刊を買おうとしているのにワクワク感が全然起こらない。
 平台になかったので出版社別になっている棚を探したのだけれども、やはり新刊は無かった。出版社別の棚を探したのだけれどもやっぱり無かった。あれ?発売日を勘違いしていたのだろうか?売り切れって事はあり得ないしなぁ。
 マンガコーナーに貼られた新刊発売日カレンダーを凝視してみる。確かに3/23発売と書いてある。
 人気がないので仕入れなかったのかなぁ。
 これを機に購入を辞めるのもありかもしれない。だが、本屋まで来て手ぶらで帰るのもなんだか惜しい気もする。もう一周マンガコーナーを回ってみるか。
 ふと一冊のマンガが目に入った。
 Twitterでお勧めされていた『ダンジョン飯』というマンガだ。ちょっとおもしろそうかなと思ってはいたのだが、購入への真剣さが無かったのですっかり忘れていた一冊。
 ここで眼に付いたのもなんかの縁。手ぶらで帰る事態も避けたいところだから買ってしまおう。
 そんな割と低めのモチベーションで購入した一冊だが、なかなかおもしろい作品だった。
 書評とか読むと、RPGの世界で魔物を食べるというところばかり注目されていた。確かにマンガの新規性は、その部分にあることは間違いない。でも、ぼくが気に入ったのはRPGの世界のゲーム故の不条理さをしっかりと世界観に反映しているところだった。
 とにかく死が軽い。
 死んだら魔法で生き返せばいいじゃん。
 そんなゲームだと当然の感覚が、きっちりと反映されてた。それなのに腹が減るという現実的な問題に直面するギャップがおもしろい。
 ゲームをしていればプレーヤーは腹が減る。それをファンタジー世界に住まう登場人物に語らせているというぼくの解釈は、少し穿った見方すぎるだろうか?