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プレステで遊ぼう

by 唐草 [2015/04/04]



 PS2のゲームで遊んでいたら、ぼくの中の懐古趣味に火が付いてしまったようだ。
 もっと昔のゲームで遊びたいという欲求に駆られてきた。
 と言っても、ファミコン世代まで遡ったりはしない。今回、ぼくが目を付けたのは初代プレステだ。プレステ本体はディスクドライブが壊れてしまったので手放したが、ソフトはPS2でもPS3でも動くので今でも何本か手元に残している。久々にプレステの黒いディスクが保管してある棚を開けて、タイトルに目を通した。
 遊んでいたのは、もう15年以上前になるのか。どのゲームを見ても懐かしい。お小遣いを集めて中古で買ったりと工夫をしながらソフトを手に入れていたものだ。
 どのゲームで遊ぼうかとワクワクしながら懐かしいソフトたちを手に取っていく。ああ、このゲームは中古で買ったけど意味不明だったなぁ。こっちのゲームは発売初日に予約無しで購入したかったから限定版を買ったけどオマケがゴミのようで世の中の厳しさを学んだなぁ。これはプレー時間よりロード時間が長かったよなぁ、今じゃ絶対やりたくないなぁ。あれは、新作だと思って買いに行ったら完全版で同じゲームを2本持っているような感じになったなぁ。
 懐かしい記憶と言えば懐かしいのだが、不思議なことにネガティブな事ばかりが蘇ってくる。楽しかった記憶よりも辛かったことや悔しかったことの方が強く心に残っているのかもしれない。こうしてぼくらは大人になっていくんだとネガティブな感情を前向きに捉え直して、何本かのソフトを手に取った。
 懐かしさだけを原動力にゲームを起動させる。
 どのゲームも楽しかった記憶はある。それなりにやり込んだ記憶もある。
 残念ながらぼくの記憶の一部は偽りだった。いや、思い出補正とでも呼んだ方がいいのかもしれない。
 確かに当時は、十分におもしろかったかもしれない。でも、今となっては評価しがたいものもあった。なにも映像の美しさやロード時間のことを言っているのではない。ゲームシステムのことを言っている。
 今のゲームは、やはりレベルデザインが十分に成熟している。一方、20年近く前のゲームは、ハードの制約という側面もあるがやはり荒削りだ。説明無くドンドン進んでいく感じがする。現代のシステムが手取り足取り親切すぎるって意見もあるかもしれないが、当時のゲームを今やるとなんだか置いてきぼりを喰らったような気分になる物もある。
 このまま不満を感じながらゲームを進めていたら、当時楽しかったゲームに「つまらない」という烙印を押してしまいそうだ。思い出は、思い出補正のままそっとしておこう。