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早まる放送時間

by 唐草 [2015/04/10]



 ここのところ中途半端な時間から始まるテレビ番組が増えたような気がする。
 ぼくが子供の頃は、もっとキリのいい時間から番組が始まっていた。多くが00分から始まっていたし、そうでない番組も30分から始まるものがほとんどだった。テレビ番組表は、学校の時間割のように30分単位で規則正しく構成されていた。
 ところが、数年前からジャスト00分から始まらない番組が増えている。19時からの枠であれば、18時58分ぐらいからフライングして始まるものが増えてきた。特に視聴者の多いゴールデン枠でこの傾向が顕著な気がする。
 作り手の立場に立って考えてみれば、フライングして番組を始めたくなる気持ちも分かる。
 前の番組が終わってCMが始まると、チャンネルを変えたくなる。誰かがチャンネルを変えた時に既に番組が始まっていれば、視聴者の手を止め目を向けさせることができる。きっとこんな考えから、放送時間を数分前倒しすることが始まったのだろう。
 これは良いアイディアだったかもしれないが、マネをするのも簡単だ。今では、どの局も一斉に前倒しをしている。これでは、せっかく始めたフライングの効果も無くなってしまう。
 では、どうすれば視聴者を留めることができるのか?
 アプローチとしては2つ考えられる。
 1つは、前番組が終わった直後にCMを挟まず、間髪を入れずに次の番組を始めるという方法。最近やたらと枠の長い番組が増えたのは、視聴者が離れる番組と番組の間を減らす戦略なのだろう。しかし、CM時間を削るのはテレビ局にとって収入源を削るのと同じ。これではなんのために放送しているのか分からなくなってしまう。
 そのため、多くの番組がもうひとつの方法を採用しているようだ。それは、番組の開始時間をさらに早めるというアプローチだ。
 だが、この方法はどこまでもつのだろうか?今は、5分程度先倒しして放送を開始している。きっと、近いうちにこれが10分になり、15分へと拡大していくかもしれない。そうこうしているうちに7時のニュースは、6時から始まるという本末転倒な状況になるのだろうか?