by 唐草 [2015/05/08]
5/6からの続き
5/6のあらすじ:久々にWii版MH3で遊ぼうと思ったらディスクが行方不明!
もう一度、家の中をくまなく探してみたが、やはりMH3のディスクはどこにもなかった。売った記憶は無い。ケースだけ大切に保管しているんだから手放すはずもない。
やはり予想通り3月まで契約していたゲーム関連会社に機材を返却する際に誤って送ってしまったのだろう。
間違って私物を送ってしまったのなら取りにいけばいいのだが、事態はそう単純ではない。
3月に契約を解消した理由は、契約先が潰れたから。
送り返した備品の多くは、すでに売却処分されてしまっている。データベースに登録されている備品の数と照らし合わせて売ったわけではない。すべての資産を現金化するために手当たり次第に物を売ったらしい。紛れ込んだ私物が除外されている可能性など万に一つもない。
だが、ぼくは諦めてはいなかった。
Wii版MH3のディスクを誤って送ってしまったとしても、ぼくの手元にケースは残っている。つまり、ディスクだけ送ってしまったことになる。ディスクにキズが付くことをとことん嫌っているぼくは、剥き身のディスクを箱詰めして返却するなんてことは絶対に考えられない。借り物だとしても絶対にしない。
また他のケースに紛れ込んでいたら、別のゲームが余っているはずだ。だが、余っている他のディスクも無い。
だとすれば考えられる誤送の原因は一つだ。
返却したWii本体の中に入れっぱなしにしていた。これ以外の理由は考えられない。
その会社が処分したのはソフトだけではない。ハードも処分している。
仮に、ぼくが返却したWiiが普通のWiiだったら売却されていたことだろう。でも、ぼくが返したのは普通のWiiではない。とある理由から一般の中古市場では引き取れないWiiだった。
つまり、高い確率で売却を逃れていると考えられる。
この皮算用のような期待を胸に秘め、潰れた会社へ1ヶ月ぶりに寄った。もっともディスクを回収するためだけに寄ったわけではないが。
本来の業務は上の空でこなし、隙を見つけて物置化したブースへと侵入する。
予想は的中した。
訳ありのWiiは、やはり処分されずに残っていた。
手早く電源をつないで祈るような気持ちでイジェクトボタンを押す。ディスクのスロットが青く光るが反応が無い。本体の中に入れっぱなしにしていたわけでは無かったのだろうか?手の中ではディスクドライブが鈍く動いている感触がある。これは、何か出てくるぞ!
Wiiは青いラベルのディスクを吐き出した。
おぉ!これぞまさにモンハン3のディスク。やはり本体に入れたまま返却してしまっていたのか。
という訳で、無事にディスクの回収に成功したのだった。