by 唐草 [2015/05/21]
ぼくの授業がおもしろいかと聞かれても、自信を持って「おもしろい」と断言することはできない。できる範囲で最大限おもしろくなるように努力はしているが、だからといって学生に媚びるつもりもない。
マジメな学生は真剣に聞いてくれているようだが、午前9時からそんな情熱を胸に秘めている学生はそう多くない。集中力が切れている学生から寝ている学生まで色々いる。PCを使った演習なのでネットを見ている学生もいる。スマホをちょこちょこいじっている学生もいる。教卓の側に立つとおもしろいほど学生の様子が分かる。学生たちは隠れて操作しているつもりなんだろうけれど、前から見ていると不自然な視線の動きが目立っている。そういう学生に注目すると多くの場合、授業とは関係ないことをやっている。
ぼくは、上記のようなネットを見るような行為に関して比較的寛容だ。切れかかった集中力を取り戻すために愚痴ツイートをするぐらいは黙認している。ぼくだって学生時代、教室内で友人とチャットしていた経験がある。どれぐらい授業から逸脱するとまずいのかを把握しているつもりだ。だから、ツイートぐらいなら見逃してやる。
でも、ゲームをするのは許さない。
今日の授業では、スマホで露骨にゲームをしている学生がいた。「穏和」と言うよりも「注意をするのが面倒だ」と思っているぼくでもさすがに注意をした。
「ゲームをするなバカヤロウ!」と頭ごなしに怒ることはしない。マイクを持って近づき「ねぇねぇ、今、何のゲームしていたの?」と質問をしてゲーム名を言わせようとする。性格の悪い注意のしかただ。
ぼくが注意したのは、実はゲームをしていたことではない。隠さずにゲームをしていたことに注意をしている。
ゲームの入ってるスマホがポケットに入っていたら遊びたくなる。その気持ちはよく分かる。だからといって素直に遊んでしまってはまずい。もっと見つからないように努力をするべきだろう。要領よく授業中にゲームをする方法を見つけて欲しい。ゲームをプレーすることよりも教員と知恵比べをすることに楽しみを見いだすような遊び方を目指して欲しい。