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レジュメのコスト意識

by 唐草 [2015/07/01]



 水曜日にぼくが担当している授業は、語弊を恐れず簡単に説明すると「プレゼンを体験学習する」というようなもの。学生たちにテーマを決めさせ、少人数で20分の発表を行わせる。ぼくの仕事は、出席を確認することと発表後に上から目線でダメ出しをするだけだ。
 発表の形式は、一応決まっている。自由にやらせると手を抜きまくるので、「パワーポイントでスライドを投影すること」と「配布用の手元資料を準備すること」が発表の要件となっている。
 大学の授業なので配付資料の名称は当然『レジュメ』だ。なんでここだけフランス語由来の言葉が定着したのかは疑問だ。プリントと言ってしまいそうになるのを必死に抑えながらぼくもレジュメと言っている。昔、料理番組に出ていた料理研究家がコンフィチュールのことを「ジャム」と連呼していたのをいつも思い出してしまう。
 発表の際は、学生が自分たちでレジュメを準備することになっている。40人クラスなので、40部ほど準備する必要がある。仕様はA4サイズで2ページなので80枚印刷することになる。
 学生から手渡される紙は、ほとんどの場合学校のコピー機で使われている安い用紙ではない。学生なら年間100枚ぐらいタダで学校のコピーを行えるのだが、どうやらそれは使っていないようだ。きっと自宅のプリンターで刷っているのだろう。
 学生から渡されたレジュメの内容に目を通すよりも先に紙の質と印刷のインクを確認してしまう。厚手の良い紙を使っていたり、カラー印刷のこともある。高品位印刷に対応出来そうな普通紙のワンランク上の紙(光沢がある写真紙よりは安い紙)にインクジェットでカラー印刷したものを80枚も刷ったらけっこうなお値段になっていそうだ。1枚10円でカラーコピーするよりは安いかもしれないが、80枚で500円ぐらいかかっていても不思議はない。
 学生たちには嬉しそうに「レジュメ」と唱える前に、この辺のコストに関しても高い意識を持ってもらいたいなぁ。