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墓場へGo!

by 唐草 [2015/07/19]



 今年初めてのかき氷が食べたかったので、夜の墓場に行ってきた。
 これだけ書くと何のことだかさっぱり分からないだろう。せっかくなので、もう少しだけ詳しく解説をしよう。
 暑い暑い夏がやってきたので例年通りにかき氷機の封印を解いた。せっかく氷を作ったのだから、早速食べようと思った。でも、良く考えたら暑さに負けて午前中からアイスは食べているし、サイダーも飲んでいる。明らかに甘いものを摂取しすぎている。この状態でさらにかき氷を食べたら、太ること間違いなし。1日だけなら大丈夫という油断が、確実に体重増加というか胴回りのボリュームアップに拍車をかける。
 でも、食べたいものは食べたいんだ!
 だったら、クーラーの効いた部屋で1日ゴロゴロしている生活を改めて、食べた甘いもののカロリーをキッチリ消費してから食べればいい。そう、ちゃんと運動すれば良いだけだ。
 こういう健康なことを考えても、外気温は30度を軽く超えている。日の出ているうちに運動をしたら熱中症に一直線。涼しくなるまで待とう。かき氷もそれまでお預けだ。
 涼しくなるのを待っていたら午後8時頃になっていた。でも、まったく涼しくない。日が沈んでも暑さと湿度は居座ったままだ。もう、かき氷を我慢できない!暑くても走ってくる!と夜の街に飛び出していった。
 運動のために走るなら、広くて、涼しくて、人気のないところがいい。その条件に合致するところは、そう多くない。気がついたら夜の霊園を自転車で爆走していた。
 霊園内は街灯がないため、ここが東京であることを十分に忘れさせてくれるほどに暗い。木々が生い茂っているから空からの灯りもない。道を知らなければ絶対に墓石に激突してしまうような状況だ。頼れるのは、自転車の小さなライトだけ。そのライトが照らす一点に集中して自転車をこぎ続ける。周りは真っ暗で何も見えない。前も、横も、後もただただ暗い。
 暗闇の怖さを久しぶりに味わった。とは言え、夜の墓地サイクリングは夏の恒例行事だったりもする。