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今年も花火へ

by 唐草 [2015/08/02]



 今年も花火の季節がやってきた。
 近所に8月は毎週末花火を上げている遊園地があるので、これを見に行くのがぼくの夏の定番になっている。もちろん遊園地には入場しない。地元民の地の利と土地勘をフルに活かして穴場からの花火鑑賞となる。
 その穴場は、ちょっとした山の上にある。道路が整備されているので、車や自転車でも行くことはできる。とは言え、小さくても山。鑑賞ポイントまで行くには、なかなか急な坂を登ることになる。多くの人は歩きできているようだが、ぼくのように足に自信がある人間は、坂道をせっせと自転車で駆け上ることになる。ペースを抑えて登らないと、展望台に着く頃には息も絶え絶えになってしまうので注意が必要だ。
 山の上にあるので見晴らしがよい。入場料もいらない。会場から1km以内という立地の良さ。
 穴場はこの3点がそろっているので、真っ暗な夜の山の展望台にしては賑わいを見せている。小さな子供連れの親子もいれば、中高生のグループも少なくない。立地が立地なので、花火大会でよく見るような若いカップルは少ない。ぼくのような一人で花火を楽しみに来ている人も意外といる。殺人的な混雑を見せる有名花火大会とは違って、数百メートルある広い展望台に5m間隔ぐらいで人が点在している。周囲の目なんて気にしないでマッタリと花火を楽しめる素晴らしい環境だ。
 花火の醍醐味は、やっぱり音だと思う。視覚的に楽しむだけなら、正直言って涼しい部屋でテレビ越しに楽しむのも悪くない。でも、音だけは現地に行って、近くで鑑賞しないと絶対に味わえない。大型の花火の炸裂音が遅れてくることを分かっているので、身構えて衝撃に備える。「来るぞ、来るぞ」と心の中で唱えながら構えて、耳がキンキンするような音の波を全身で感じる。これこそ花火の楽しみ方だ。
 特殊な立地条件で鑑賞しているせいか、炸裂音の反響音も大迫力だ。こだまのように幾重にも炸裂音が返ってくる。目と耳と体で花火を楽しめるひとときだ。
 今年初めての花火鑑賞となった昨日は、天候も味方した。曇天の空にはなんども絵に描いたような稲妻が走った。雷の音と光も加わって、大迫力な花火大会となった。来週もまた行こう。