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カメムシの旅

by 唐草 [2015/10/12]

　陽気が良かったので、自転車に乗って25kmぐらい走り回ってきた。
　途中でサドルの下に付けたバッグを確認した際に、妙なものが目に入った。
　リアのブレーキブースター(ブレーキのところに付ける馬蹄形の補強材)に動くものがついていた。よく見ると1cm強ある茶色い立派なカメムシだった。
　いったいコイツは、いつからぼくの自転車にしがみついていたのだろう？
　ブレーキの上は危険な場所だ。カメムシが足を滑らせれば、車輪に轢かれたり、ギアに挟まれて死んでしまう。そうなったら、くさい臭いをまき散らされる。だからといって、手でどけようとしても臭いをまき散らされるかもしれない。
　草のある場所に自転車を駐めてカメムシをどうするか思案していた。手頃な木の枝でも落ちていないだろうか？
　ぼくがあれこれ思案していたら、カメムシは自分から飛んでいった。まぁ、ハッピーエンドかな？

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