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神式

by 唐草 [2016/04/03]



 今日は、先日急死した祖母の葬式に参列してきた。
 祖父母の家は、熱心というわけではないが家に神棚がある程度に神道を信仰している。だから、葬式も神式で執り行われることとなった。
 葬式への参列経験は片手で数える程度しかないが、神式の葬式に参加するのはこれが初めての経験だった。
 葬式は坊さんではなく、神主が執り行う。焼香の代わりに玉串を奉納する。段取りから装飾品に至るまで、何もかもがぼくの知っている葬式とは異なっていた。
 正装した神主を間近に見るのは初めての経験だった。なんだか平安時代の貴族のようにも見える。大きな榊を振ってお清めを行うというのはテレビとかで見たことはあったが、清められる側に回ったのは初めてだ。
 式はとてもあっさりしていた。涙を誘うべく妙な演出が施されることもなければ、ありがたい話とかも無かった。
 目の前で繰り広げられる光景を見ていると、悲しみを忘れて、好奇心がムクムクと湧き上がってくる。日本の伝統を肌で感じられたような気分になった。
 ぼく自身の葬式が執り行われる際に、仏式の葬式と神式の葬式が選べるのであったら神式の方がずっといいなぁ。神も仏もどちらもまったく信仰していないぼくだが、今日ばかりは神さまを選びたい気分だった。