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スカベンジャー

by 唐草 [2016/04/27]



 スカベンジャー(Scavenger)。日本ではあまり聞き慣れない単語だ。
 知らない人が聞いたら、新しいアメコミヒーローかと思われてしまうかもしれない。STAR WARS EP7にも登場する言葉なので、昔よりは知名度が上がったかもしれない。ちなみにぼくがこの言葉を知ったのは、昨年の12月ぐらい。
 スカベンジャーというのは、ゴミを漁って生計を立てる人のこと。
 幸いなことに現実のぼくは、スカベンジャーになるほど困ってはいない。でも、バーチャルな世界に生きる方のぼくはスカベンジャーだ。
 ゲーム『Fallout 4』で、ぼくはひたすらにゲーム内のゴミを拾い集めいてる。壊れた基板に割れた皿、空になったオイル缶。ありとあらゆるものを拾っている。なにも世紀末クリーン活動をしている訳ではない。それは、ゴミがゲーム内の建築資材になるからだ。街を作るために黙々とゴミを拾い続けている。
 そんな訳で、ぼくの頭はすっかりスカベンジャーモード。
 別のゲームで遊んでいても「あ、あのマグカップ回収しなくちゃ!」と思って×ボタンを押してしまうことがある。とくにメタルギアで遊んでいるときに混乱することが多い。
 今はゲーム内で収まっているスカベンジャーモードだが、ボーッとしていたら現実でもゴミを拾い出してしまうかもしれない。バーチャルとリアルの境目が分からなくなるほど救いがたいゲーム脳だというのに、端から見るとマジメなボランティアにしか見えないというのが何とも皮肉だ。