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銭湯へ行こう

by 唐草 [2016/08/23]



 リフォーム工事のせいで我が家のインフラは、かなり制限されてしまっている。
 ガスは終日使えない。水道は時々止まるし、ぼくが篭っている2階には蛇口がない。だから、作業中は断水しているのと大差ない。電気だけは、問題なく使えている。
 この状況だといつもの生活とはかけ離れた生活をおくることになる。
 今は、災害時用の備蓄品を最大限活用している。
 カセットコンロでお湯を沸かしているし、水は買い込んでいた備蓄水を使っている。電気があるのでイージーモードかもしれないが、避難生活の疑似体験といった様相を呈している。
 水とガスが使えないと困ったことがたくさん起こるが、風呂に入れないというのも問題の1つである。特に暑くて汗にまみれている夏場は、深刻な問題となってしまう。
 昨日風呂に入れなかっただけなのに、すでに顔はテカテカ、体はベタベタだ。このまま放置していたら体が腐ってしまいそう。
 銭湯だ!銭湯に行こう!
 残念なことに歩いていける範囲に銭湯はなかった。自転車で15分ぐらいのところにある銭湯が一番近い。少し遠いいが、頑張って行くことにした。
 台風が去ったものの夜空は、いまだに不安な気配に包まれていた。冷たく不穏な北風が吹いている。
 それは突如やってきた。銭湯へと向かう道すがら、なんの前触れもなく豪雨に襲われた。一瞬で下着まで濡れてしまった。持っていたタオルもびしょ濡れ。これでは銭湯に行けない。ずぶ濡れになって家へと引き返す羽目となった。
 もう、いい。これが天然のシャワーだ。と気持ちを切り替え豪雨を楽しんだ。やけくそになって映画などでよくある「両手を上げて天を見上げて雨に打たれる」シーンを真似したりもした。全身洗えたから結果オーライ