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分かったかもしれない

by 唐草 [2016/08/25]



 リフォームの影響で夏場だというのに風呂が使えなくなってしまった我が家。先日は銭湯へ行こうと試みたものの、途中でゲリラ豪雨に遭遇して天然のシャワーでことを済ますハメになってしまった。
 昨晩は、ゲリラ豪雨が怖いので自転車で銭湯へ行くのは諦めて、車で15分ほどのところにある温泉へと向かった。
 この温泉はできて15年ぐらい経っているが、今までに一度も利用したことがなかった。車でないと行けないし、何よりもぼくが温泉にも大浴場にも興味がなかったからだ。
 でも、夏場に3日も4日も風呂に入っていないのは、ある種の犯罪行為に近い。自分でも耐え難い状況となっている。もう、料金が高いとか、家から遠いとか言っている余裕はなくなっていた。
 脱衣所のむっとする空気が肌に触れた瞬間に今までの温泉経験が蘇ってくる。どこの浴場もこの蒸し暑さがあった。
 蘇った記憶に、あまり楽しい物はない。広い浴槽なのに泳ぐなと怒られたり、熱いお湯にのぼせて気分が悪くなったことなんかだ。こういう記憶の積み重ねが温泉嫌いのぼくを形成していったのだろう。
 だが、そんな苦い記憶は、汗と一緒に今日の風呂で綺麗さっぱり流れ落とすこととなった。
 風呂から上がったぼくが最初に思ったことは、「また来てもいいかな」ということ。
 熱い風呂も平気だったし、泳ごうとも思わない。じっくりと温泉を楽しんでいた。あぁ、温泉の良さが身に沁みて理解できてしまうなんて、ぼくもオッサンになったもんだなぁ。