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好奇心は猫をも殺す

by 唐草 [2016/09/01]



 イギリスの諺だったと思うが「好奇心は猫をも殺す」というのがある。過剰な好奇心は身を滅ぼすという意味らしい。同国には「猫は9個の魂を持つ」というような猫は安々とは死なないという諺もある。このことを考えると好奇心の破壊力の凄まじさがより濃く理解できる。
 なぜこんなことを書いたのかというと、猫の好奇心に手を焼いているからだ。
 リフォーム工事中の我が家。工事をしている1階に猫が行かないように階段に間仕切りを設置していることは前にも書いたとおり。間仕切りと言ってもジッパー付きのビニールシートのようなものだ。
 今飼っている猫の中に1匹だけ異常に好奇心が強い猫がいる。他の猫が工事の音に怯えて押入れに篭っているのに対して、そいつは工事現場を見に行こうと奮闘している。
 最初に間仕切りを設置した時、その猫はシートの下をくぐって1階へ突入しようとしていた。シートが擦れる妙な音がしたのでぼくが駆けつけた時、シートに挟まって進退窮まっていた。ただ、あのまま放置すれば確実に1階へ行っていたことだろう。
 その出来事を経て、ヤツは間仕切りを自力で通過できることを学んでしまった。
 以来、ぼくと猫との戦いが続いている。
 養生テープを使って隙間という隙間を塞いだが、ヤツは爪を使えばテープを剥がせることを発見した。裏面からテープを貼って補強をしたら、間仕切りと格闘してジッパーの機構を理解してしまった。この硬いものを押せばシートが開くと理解しているのは間違いない。執拗にジッパーの金具をいじっている。
 今日は、目を離した隙にジッパーを開けられてしまった。幸い工事は終了していたものの、猫の姿はどこにもない。絶対に1階にいるはずなのにどこにも見えない。
 工具や資材が置かれている1階は、危険な場所だ。早急に猫を回収せねば。
 探すこと30分。ヤツは、床下に潜り込んでいた。僅かな隙間を見つけて潜り込んでいた。そりゃ、いくら探しても見つからないわけだ。
 飼い主をして「ずる賢い猫」と呼んでいる奴との戦いは、まだまだ続くことだろう。