by 唐草 [2016/12/20]
ぼくは、パクチーが大好きだ。生葉でバリバリ食べられるぐらいにパクチーが好きだ。
そして、一部でパクチーブームが起きているのは間違いない。パクチーハウス東京を筆頭にパクチーを売りにした創作料理やエスニック料理の店が増えている。
その流れを大手の食品メーカや広告代理店がしっかりと把握しているのだろう。最近、パクチーを流行らせようとする動きがあちこちで見受けられる。
ビールのおつまみにパクチー餃子をお勧めしたり、パクチーハウス名物のパク塩(パクチー粉末入りの塩)なんかが商品化されている。また、今度ペヤングがパクチー焼きそばを出すらしい。
ただ、どんなに企業が頑張っても絶対にパクチーブームは作り出せないと思う。
パクチーという野菜は、食べられる人と食べられない人の差が大きすぎる。単純に好き嫌いというレベルではないらしい。味の受容体を持っているかどうかが遺伝子レベルで決まってしまっているそうだ。食べ慣れれば大丈夫とかそういう次元ではないらしい。苦手な人が、後天的に平気になることが望めない野菜なのだ。
幸運な事に、ぼくは何の問題も無くパクチーを食べられる。美味しい野菜だと思っている。アジアのクレソンとでも言うべき存在だと信じている。同じパクチー好きと様々な店に行っていろいろな料理を食べている。
でもこれは、社会に受け入れられないパクチー好きが、隅っこで局所的に盛り上がっているだけ。そのことは、ブームに便乗しているぼくたちがよく分かっている。
だからこそ断言できる。
これだけ好き嫌いが分かれる食材でブームを作るのは、絶対に無理だ。諦めろ。