by 唐草 [2017/02/28]
オリンポス山の標高は、21,249mだそうだ。高いな。伊達に火星の最高峰を名乗っている訳ではない。
対して地球の最高峰と言えば、エベレストの8,848mである。
正に桁違い。ダブルスコア以上の差をつけられている。地球ってフラットなんだなぁと感じ入ってしまう。
ただ数字を見るだけなら大きく負けている。だが、この数字だけで地球の完敗と決めつけるのは早いのではないだろうか?
エベレストの標高は、海抜標高である。改めて言うまでもないが、要するに海面から8,848m上に山頂があると言うことだ。対して火星はどうだろう?あの赤い星に海はない。少なくとも今はない。ただただ砂漠のような不毛で乾いた土地が広がっているだけ。
だとしたら、いったい何を基準に21,249mなのだろうか?というか、火星の標高0mとはどんな場所なのだろうか?
一番深いところが、0m扱いなのだろうか?地球で言うところのマリアナ海溝の底が0m基準のようなものだとしたら、オリンポス山の標高は下駄どころか竹馬に乗って身長を測っているような値となる。エベレストに逆転の兆しが見えてきたぞ。
なぜか火星に負ける地球が許せないぼくは、意気揚々と火星の情報を調べ始めた。
だが、30秒ぐらいでぼくの高揚した気持ちは海抜-8,208mの穴の底まで叩き落とされることとなる。
火星で一番深いところは、巨大クレーターのようにも見えるヘラス平原という場所にある。その深さが、なんと-8,208m。そして、水のない惑星の海抜は圧力から計算するということを知ることとなった。
火星って、地球より小さいくせに結構起伏が激しい惑星なんだなぁ。オリンポス山には、勝てそうにない…。