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エコのゴール

by 唐草 [2017/05/17]



 「地球に優しく」とか「限りある資源を大切に」というようなエコ活動関連のスローガンを耳にする機会は多い。というか、「エアコンの設定温度を配慮しろ」とか「こまめに照明を消せ」とかの実践的なスローガンを含めれば、1日に何度も目にしている。
 地球環境を守ることは大切なことなんだ。
 これは、ぼくたちの共通認識としていつのまにか刷り込まれた考え方である。
 昨今、地球温暖化が叫ばれている。7月末の一番暑い盛りに最高気温が40℃近くなっているのを見ると、「あぁ、温暖化って言うのはホントなんだなぁ」とか思ってしまう。でも、この認識ってたぶん間違っている。本来は気温の偏差が大きくなったことではなく、年間の平均が高くなっていることが問題なはずだ。
 でも、10年で数度の変化を肌で感じられるほど、ぼくたちの感覚は鋭くないし、記憶も確かなものでも無い。
 ただ何となく温暖化しているらしい、悪者は二酸化炭素っぽいということを漠然と知っているだけ。
 そんなおぼろげな認識の元で電気を消したりエアコンの温度を28℃に設定したり、ゴミの分別をしたりしている。
 果たして、これらの活動はいったいどこに繋がっているのだろうか?それをちゃんと考えている人はどれだけいるのだろうか?
 ぼくは、周囲で熱心に行われているエコ活動が何をゴールとして設定しているのかがよく分からない。省エネしろっていうのは、大きな組織からしてみると環境活動ではなく、自身の経費を節約するエコノミックの方のエコ活動の意味合いが強い。
 ストップ地球温暖化なんて言葉も良く耳にする。
 温暖化を止めるだけで良いのだろうか?すでに気候が変わって生態系に影響が出てきている。何度か下げなくて良いのだろうか?
 もはや現代的な生活を捨ててまで温暖化を止めるつもりなんて誰にもない。だから、せめて温暖化を穏やかな変化にしようという考え方もある。
 さらに別の考え方もある。そもそも地球環境は長い歴史の間に、暖かくなったり寒くなったりを繰り返している。そのサイクルを人為的にいじることは、自然のサイクルを破壊するのと同じではないだろうか?
 最近、ちょっとマジメに環境保護について調べたのだが、調べれば調べるほど環境保護というものが分からなくなってきた。
 ただ、ひとつ言えることがある。
 自然は恐ろしく強い。変化に耐えられず滅ぶものもいるが、すでにこの変化に対応し始めているものもいるようだ。
 自分の見た自然豊かな風景を構成に残したいというのは、人のエゴだ。環境変化に身を委ね、適応していくことこそ本来の自然のありかただと思う。