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グルーバルホークを見たい

by 唐草 [2017/06/05]



 ぼくの職場である大学は、山の頂にある。と言っても、名のある山ではない。丘陵地帯にいくつもあるちょっとした出っ張りのひとつに過ぎない。それでも見晴らしは抜群である。高い校舎に登れば、ちょっとしたパノラマを楽しめる。と言うか、学生そっちのけで景色を楽しんでいる教員がぼくなのである。
 敷地内を歩いていると時々、空から耳をつんざくような轟音が降ってくる。音は校舎の壁に反響しまくっているので、どちらから聞こえてきているのかすぐには判断ができない。音の正体は、山の上からだと手が届きそうなほどに低く飛んでいるように見える航空機である。多くが自衛隊機。時々米軍機も見える。
 空域的には横田基地の管制区域だと思うし、方角的に入間基地の離発着コースなのだろう。友好的ではない色の飛行機が、頭上を掠めるように飛んでいる。
 ここのところ空からジェットエンジンの音が聞こえると、すかさず空を見るようにしている。見たい飛行機があるのだ。
 RQ-4 グローバルホークを求めている。
 グローバルホークは、米軍の無人偵察機。今は、朝鮮半島を監視するためか横田基地を根城に運用されている。
 飛行機好きとして、このレアもの機体を一目見ておきたい。今のうちに見ておかないと、青森の三沢基地まで見に行くハメになってしまう。
 特徴的な形状の飛行機なので、すぐに分かるだろう。鯨を思わせる流線型の機体は地上からでは分からないかもしれない。でも、全長の3倍ぐらいある長い主翼は大いに目立つはず。空に巨大な十字が見えたら、それこそがグローバルホークだ。
 オスプレイを見たいと騒いでいたときと気分は同じだ。レアな機体を見てみたい。その好奇心は、レアな渡り鳥を見てみたいと感じているのと大差ない。しばらくは、空を見上げて過ごす時間が多くなりそうだ。