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LMP1本物の速さ

by 唐草 [2017/06/17]



 今週末は、世界3大レースのひとつル・マン24時間耐久レースがある。開催日は、夏至に最も近い日曜日というルールになっている。明るい時間を1秒でも多く確保しようという配慮なのだろう。理に適っているし、季節感があってぼくはこのルールが好きだ。
 24時間の耐久レースの前には、練習走行やら予選がある。レース本番以外でも、ル・マンの街をレースカーが走り回っている。東京はモータスポーツとは縁遠い街なので、なんともうらやましい限りだ。
 今年の予選は、トヨタが征したらしい。それもコースレコードを更新する素晴らしい走りを見せたそうだ。
 いったいどんな走りだったのだろうか。
 ネットが十分に発達した今、そんな疑問はあっさりと解決できる。YouTubeに予選走行のオンボード映像(車載カメラ映像)がアップされていた。これを見ない手は無い。13kmオーバーのロングコースを3分18秒程度で駆け抜ける世界最高速の走行とはどんなものなのだろうか?
 オンボード映像を見た素直な感想は「怖い」だった。
 ル・マン24時間耐久レースの舞台であるサルトサーキットは、多くのレースゲームに収録されている。ぼくもグランツーリスモやForzaなどでバーチャルな走行を楽しんだことがある。だからコースがどんな設計になっているかは、一通り覚えている。そして、ゲームで勝つにはどれぐらいの速度でコーナーを曲がっていけばいいのかも覚えている。
 だが、実際の映像はゲームとはまったく違った。
 すべてのコーナーへの侵入速度が、ゲームの速度よりもずっと速い。そんな速度でコーナーに突っ込んだら曲がりきれずにオーバーランしてしまうと感じてしまう速度で駆け抜けていく。映像を見ているだけなのに、コーナーに差し掛かる度に「ぶつかる!」とか「コースアウトする!」とか思ってヒヤヒヤしてしまう。特に最高速から減速するバックストレートのシケインを走り抜けるときは、無事に走り抜けられることを知っているのに胃が押さえつけられるような圧迫感に襲われた。
 本物は速すぎる。