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自宅のすぐ近くがテレビに!

by 唐草 [2017/06/24]



 テレビを観ていたら自宅から400mぐらいの場所が映っていた。本当に一瞬だったけれど、自分の知っている場所ならその一瞬で断定できる。その後も自転車で良く通っている場所がいくつか画面に映し出された。やはり、一瞬で場所を特定することができた。
 画面に映っていたのは、木とフェンスと歩道、あとは住宅の壁ぐらいである。それは、どこにでもあるような変わり映えのしない映像である。
 しかし、知っている場所ならばたったそれだけの情報でもピンポイントに撮影場所を特定することができる。
 なぜ特定できるのか自分でも不思議である。
 もちろん何度も目にした風景だということは、間違いない事実だ。しかし、毎日通る場所のフェンスの形や壁の色なんて気に留めたこともない。もし、「通勤でいつも通っている○○通りのフェンスの色は何色?」と質問されても、映像の撮影場所を断定したときのように自信満々で答えることはできないだろう。
 そんなあやふやな記憶しかないにも関わらず、映像で見れば判断に1秒もかからない。
 いったい、頭の中の記憶とはどういう形で情報を保持しているのだろうか?
 言語で問われても思い出せないところを鑑みると、どうも言語化して記憶しているようではないのだろう。むしろ、映像に近い形で記憶に止まっているように思える。だが、その映像的な記憶を自分の意志で思い出すことは難しいようだ。今回のようにテレビで観るというような外部からの刺激があって初めて思い出せるようだ。
 と言うことは、ぼくの頭の中には自力では思い出せなくなっている映像的な記憶が大量に残っている可能性もあるというわけか。思い出したいものもあるし、そうでないものもありそうだ。見てみたくもあるし、このまま封じておきたくもある。