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25年の隔たり

by 唐草 [2017/07/02]



 25年の歳月を経てついにTVドラマ『ツインピークス』の続編が公開された。
 一部でカルト的な人気のある伝説のTVドラマ『ツインピークス』。昨年の再放送でぼくもすっかりはまってしまった。去年の記事を読み返せば、何度かその名前が出てくるはずだ。
 サイコスリラーのような解説をされることの多い『ツインピークス』だが、ぼくは別の見方に気が付いてからドラマにはまった。サイコスリラーな雰囲気で演出されたコメディーだというのがぼくの見方である。思わせぶりなシーンが続くだけで、実際のところは深い意味などない。見ているその瞬間が楽しければそれで十分だ。
 初代の放送から25年経った続編は、いったいどんな作品になるのだろうか。主要な登場人物は、ほとんど爺婆になっている。激しいアクションは期待できないだろう。
 ワクワクしながら、第1話と第2話を続けて視聴した。
 概ね期待通りの作品だった。
 要するに怖そうな雰囲気だけで、なんだかサッパリ分からない作品だった。
 見ているときは演出のうまさに飲み込まれて食い入るように画面を見ていた。でも、どんな作品だったのかを説明するのは極めて難しい。大きなガラスの箱を見つめていたり、首を切られた死体がベッドに転がっていたりするだけで、それらが何のつながりがあるのか説明されることはなかった。
 普通のドラマなら今後謎が明かされることを期待するところだ。でも、このドラマにそれを求めるのは間違いなのだろう。怖そうで、ミステリアスな雰囲気を楽しめれば良いのだ。その雰囲気を体験したくてチャンネルを合わせているのだから。
 それにしても25年、四半世紀というのは長い時間だ。丸太おばさんが、丸太お婆さんになってしまっていた。