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クーラー稼働

by 唐草 [2017/07/03]



 暑い。蒸し暑い。あまりにも不快である。
 カレンダーも7月を迎え、いよいよ夏本番がやってくる。そのことを頭では理解している。でも、まだ体の準備が追いついていない。突如やってきた猛暑日の前に為す術もない。
 今日は、11時頃に家を出るスケジュールだった。遅い時間に家を出るのは楽なのだけれども、太陽が凶悪な日射しを放っている時間でもある。ちょっと油断すれば、あっと言う間に焼け焦げてしまう。
 帽子を被って、首に保冷剤を2個巻付けて、日焼け止めも塗って、扇子を鞄にしのばせて家を出た。夏の日射しに対して完全武装をしたつもりだったが、不十分だった。
 今日の暑さは、気温の高さ以上のものだった。まとわりつくような湿度の高さが、暑さをより危険なものへと変化させていた。
 完全武装をしたつもりだったが、職場に着く頃には体力の半分ぐらいを失っていた。汗をかいているのか、それとも体が溶け出しているのか判断が付かないような有り様になっていた。
 冷水で顔を洗ったりしたり、冷感シートで体を拭いたりしたものの、そんなことは屋内でしか通用しない。屋外では、建物から出た瞬間にメガネが曇るほどの湿度にまとわりつかれることとなった。
 どうにか仕事を終えて家に帰ってきたときは、激しいスポーツでもしたのかと思うほどに暑さにやられていた。シャワーを浴びてリフレッシュを試みるが、今日の蒸し暑さの前では焼け石に水。裸で扇風機の前に立っても熱い風が体を打つばかりである。
 もう、ダメだ。自然の力だけでは太刀打ちできない。
 今期初のクーラーを使おう。
 天井付近から吹き下ろしてくる乾いた冷たい空気に包まれてようやく安らぎを得る。暑さをやせ我慢するなんて愚かだ。文明が作り出す心地良さに体を任せて楽をするのが一番である。