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剥がし時が分からない

by 唐草 [2017/07/04]



 日曜日に我が家の猫と戦っていたら痛恨の一撃を見舞われてしまった。やはりブラッシング嫌いの猫の毛を櫛でとかすのは危険な仕事だ。素手で戦いを挑んだぼくがバカだった。
 後ろ足の激しい蹴りを掌に受けた結果、左手の薬指に3cm程度の切り傷を負ってしまった。猫のツメを持ってすれば人間の皮膚など、カッターナイフで紙を切り裂くのと同じぐらい簡単に切り裂くことができる。皮膚を切り裂くだけでは飽きたらず、その下の肉だって易々と切っていく。
 猫の動きに逆らわずに手を動かしたので大事には至らなかった。それでも、左手の薬指を止血するティッシュは鮮やかな赤に染まっていった。
 こういう深めの切り傷を負った際に活躍するのが、キズパワーパッド。ネコと暮らす上で欠かせないアイテムだ。
 傷口を丁寧に水洗いしたしたらキズパワーパッドを貼って、そっとしておくのが一番だ。
 ただ、キズパワーパッドに関して分からないことがひとつだけある。
 剥がし時がよく分からないのだ。
 強力な粘着力と柔軟なしなやかさがあるので、数日間貼っていても自然に剥がれることはない。また、傷口と一体化して治癒をうながしているようなので、早めに剥がすとかさぶたを自分で取ってしまうような感じになる。きっと長めに貼っておいた方がいいのだろう。
 だが、いくら強力な接着力があるとは言え、絆創膏の端の方から徐々に剥がれてくる。剥がれてくると、そこにゴミがくっついてしまう。猫が5匹もいる我が家だと毛まみれになってしまう。明らかに汚い。
 治癒のことを考えると長い間貼っておきたい。だが、現実を見つめると絆創膏は埃まみれになっていて不衛生である。治癒をとるか、衛生をとるか?どちらを選ぶべきなのだろう?
 今日のぼくは、衛生面を選んだ。
 猫毛まみれのキズパワーパッドを強引に剥がすと、まだ生々しい色の傷口が出てきた。剥がすタイミングを早まってしまったか?そう思ったが、なんとか傷口は塞がっていた。ただ、かさぶたと言うには生々しい血の気配が残っている。もう少し貼っていた方がよかったような気もするが、剥がしたのが失敗とも言えない。
 こんな具合で、いつもいつもキズパワーパッドを剥がすベストなタイミングが分からないでいる。まぁ、キズは塞がっているからいいんだけど。