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完璧な充電計画

by 唐草 [2017/07/07]



 身の回りには充電が必要な機器が溢れている。もし機器の数だけ充電器を用意したら、ぼくの部屋は漁網が敷き詰めてあるのではと勘違いしてしまうほどのケーブルにまみれることになる。
 幸いなことに、充電が必要な機器の多くがマイクロUSB端子での充電となっている。そのおかげでたったひとつの充電器で、つまり1本のUSBケーブルでスマホからゲーム機のコントローラーまでの充電をまかなうことができている。規格が統一されてきたことに感謝せねばなるまい。
 ぼくの使用している機器の中で充電頻度が高いのは、普段持ち歩いているスマホとPS4のコントローラーの2つだ。スマホは、激安モデルなのでバッテリー容量が少ない。丸一日放置すれば確実に電源が落ちてしまう。だから、就寝中は絶対に充電するようにしている。そうでもしないと翌日出かけ先で電源が落ちてしまうのだ。
 PS4のコントローラーもしょっちゅう充電している。バッテリーの持ちはかなり良いのだが、如何せんぼくがゲームばかりやっているのでいつも電池は減っている。遊ぶときはできる限り無線で使用しているのも電池残量が少なくなる要因のひとつだろう。
 その結果、スマホとコントローラーでひとつの充電器を取り合っている。これは不毛な争いだ。
 そこであるプランを考えた。これは、完璧な充電プランである。
 寝ているときはスマホを充電する。これは今まで通りだ。ここからが違う。出かける際にスマホからUSBケーブルを外したら、すぐにコントローラーの充電を開始するのだ。こうすれば、ぼくが外出している間、つまり家でゲームができなくて、かつスマホが外にある際にコントローラーの充電ができるという算段だ。実に単純だが、効率的なプランである。
 だがこの計画は、まったく実行できていない。
 朝、半分寝ている頭で出勤の準備をしている際に、コントローラーのことまで思いが巡らないのだ。家に帰ってくるとバッテリーが半減したコントローラーが、恨めしそうに転がっている。