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アイスコーヒー用

by 唐草 [2017/07/14]



 先日、浅煎りのコーヒー豆で水出しアイスコーヒーを作って大失敗した。香りはほとんどないし、酸味系の豆だったので酸っぱいアイスコーヒーになってしまった。ホットだと酸味を強く感じることはないのに、水出しアイスコーヒーにするとこうも味が変わるものなのかと愕然としたものだ。
 でも、たった一度の失敗で自家製アイスコーヒーを諦めるぼくではない。
 ネットでの調査を行い、至ってシンプルな結論に達した。
 
 アイスコーヒーを淹れたければ、アイスコーヒー用の豆を買え!
 
 そう、要するに「餅は餅屋に」ってことだ。
 早速、アイスコーヒー用豆を買ってきた。袋の封を切ると、いつもの豆と全然違っていた。
 いつもの豆は、浅煎りなので色も淡いし、何より光沢がない。ざらっと乾いた乾燥豆という風合いだ。ところが、目の前にあるアイスコーヒー用豆は黒光りしている。表面に油を塗ったかのような光沢があるし、焙煎が強いので茶色と言うよりは黒に近いような色である。この光沢と色合い、まるでGのようである。
 豆は準備できた。次は淹れ方だ。
 前回は水出しにチャレンジしたが、これは時間がかかってしまう。また、豆を粗挽きにしなくてはいけない。コーヒーミルの設定を変えるところから始める必要がある。
 粗挽きと言われても、どのぐらいの粒の大きさのことを粗挽きと呼ぶのかサッパリ分からない。だから、水出しは諦めた。
 お湯で濃く淹れた後、氷を一気に投入して冷ますスピーディーな手段を選ぶことにした。素早く冷まさないと香りが飛んでしまうらしい。
 お湯と氷を同時に使うのはエネルギーロスが大きすぎる気もするが、美味しいアイスコーヒーのためならしかたがない。
 いつものように豆を挽いて、いつものようにドリップ。ここまではいつも通りだが、コーヒーの色はまったく違う。いつもよりはるかに濃い。
 熱々のコーヒーが入ったコーヒーサーバーに氷を放り込んでいく。消えるように氷が溶けていく。氷のせいで薄くなりすぎたりはしないだろうか?
 あとは、冷蔵庫で冷やそう。
 数時間後、試験の結果を告げられるときのような気分でアイスコーヒーを飲んでみる。
 この味は!店で飲むアイスコーヒーの味だ。ちゃんと苦いし、香りもしっかりある。やはり、アイスコーヒーにはアイスコーヒー用の豆なんだなぁ。