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SF並みの予想精度?

by 唐草 [2017/07/16]



 暑い日は、クーラーを効かした部屋でおとなしくしているに限る。エコを謳いカーテンを閉め切った自室は、水底のように薄暗い。クーラーの風がカーテンを揺らすと水面のゆらぎのように部屋を明るくする。外界とは隔絶された狭いこの部屋だけで、ぼくの世界は完結している。
 スマホの通知が、ぼくを現実に呼び戻す。
 画面を確認すると気象警報が届いていた。あと30分程度で豪雨が到達するらしい。リンクをクリックして降雨情報を確認すると我が家の北の方で大雨が降っているのが確認できた。
 今や天気予報は、分単位の精度で提供されるものになったんだなぁと感心してしまう。
 映画『バック・トゥ・サ・フューチャー Part2』の未来(2015年)のシーンで、「あと10秒で雨が止む」というようなシーンがある。このシーンは、映画が製作された90年代当時の天気予報の精度を皮肉っているのと同時に未来への期待を込めた1コマなのであろう。
 このシーンの実現もそう遠くはないかもしれない。映画の描く未来から遅れること2年、2017年の現在では分単位の予想が実現している。予想の精度と観測の精度が上がれば、さらに精度は向上していくことだろう。
 車もスケボーも飛んではいない。電子レンジでピザが大きくなったりもしない。電子書籍が増えてきたとはいえ、カバーのある本が珍しい時代にもなっていない。25年前にコミカルに描いた未来像はほとんど的中しなかったけれど、一番バカにしていた天気予報が想像していた未来に一番近いとはなんとも皮肉である。
 なお、ぼくの元に届いた天気予報は結果的にハズレだった。雨雲は予想より北を進んでいったようだ。やっぱり、まだまだダメなのか?