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U字磁石の用途

by 唐草 [2017/10/05]



 磁石の絵を描いてくださいと言われたら、たぶんU字磁石の絵を描くと思う。そして、半分を赤に残りを青に塗る。仕上げにSとNの文字を描こうとして手が止まるだろう。赤い方がSだっけ?それとも逆だっけ?こんな流れになることが容易に想像できる。
 磁石を使った製品はたくさんある。冷蔵庫にメモを貼るために使っている小さな丸い磁石は、磁石を磁石だと理解して使っている良い例だ。逆に磁石の存在を意識せずに使っているものも少なくない。モーターなんかは、磁石の存在を忘れがちな製品だろう。
 ところで、身の回りにU字磁石なんて転がっているだろうか?
 磁石の代表格のようなイメージのあるU字磁石。小学校の頃に理科室で見た記憶がある。でも、その記憶が正しいと言い切れる自信はない。数多くの映像や写真などを見た結果、砂場で砂鉄を集めるのに使ったという記憶を自分自身でねつ造しているようにも思えてならない。
 身の回りを見渡してもどこにもU字磁石なんて存在していない。
 記憶の中でも存在があやふやだし、現実にも目にする機会のないU字磁石。それなのになぜ磁石の代表的な形として君臨しているのだろうか?
 特徴的な形が他とは異なる独特の存在感を有しているからだろうか?よく分からないが、日本人の常識の中では「磁石=U字」という不文律が出来上がっているように思えてならない。
 いったいU字磁石って何のためにあの形をしているのだろう?実用的な利用方法すらしらないのにU字型が普通だと信じ切っている。常識なんてそんなあやふやなものなんだと気が付かされてしまった。U字磁石、恐るべし。