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2017初冠雪

by 唐草 [2017/10/26]



 朝の天気予報を見ていたら富士山で初冠雪があったというニュースが流れていた。平年より何日か遅く、去年より数日早かったというようなことを言っていたが、半分以上寝たままの頭では今日の初冠雪が早いものなのかを判断できなかった。
 東京都心からの超望遠映像でも雪を被った富士山の様子が見えている。クッキリ見えているとは言い難いが、白くなった山頂部を確認することができた。高所からの撮影とは言え、都心から富士山を観測することができるのならば、通勤途中の富士山観測スポットからも山の姿を確認することができるに違いない。なにせ、ぼくの方が富士山に30kmぐらい近いのだから。
 電車から富士山が見える場所は限られている。適切な場所で適切な角度をキープしなければ富士山の姿を拝むことはできない。通勤電車内の人の流れを読んで、窓際のベストポジションを死守した。
 観測ポイントに差し掛かると、テレビで観たのと同じように薄もやの向こうに富士山の姿を確認することができた。雪は想像より遥かに積もっていた。
 例年、初冠雪というと頂上付近にちょっと雪が積もる程度。砂糖がけのお菓子のように山頂付近だけが白くなる程度の積雪でしかない。あまりにも少ない雪の量は、イメージの中にある富士山像とはかけ離れている。だから、毎年初冠雪直後の富士山を目にすると富士山を見たことが無い人が伝聞を頼りに描いた偽物の富士山のように見えてしまう。
 だが、今年は違った。
 初冠雪だというのに8合目ぐらいまでしっかりと雪が積もっていた。真冬に比べればまだまだ少ない積雪量だが、偽物という感じはしない。本物の冬の到来を感じさせる光景が広がっていた。
 なお、電車の中から嬉しそうに富士山を眺めていたのはぼくだけでは無かった。隣の扉付近に立っていたオッサンは、スマホで動画撮影までしていた。あのオッサンは、後で動画を確認してガッカリすることだろう。写真や動画に収めると富士山って不思議なほど小さく見える。実際のところ写真に収めると小さくなるのではなくて、生で見ていると脳内補正で大きく見えているだけなんだろうなぁ。