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おでんダネが

by 唐草 [2017/11/18]



 寒い季節になると温かい食べ物が一番のご馳走になる。いくら美味しくても冷やし中華とか出されてもまったく食欲が湧かない。それより鍋とかの方がずっと嬉しい。
 そんな訳で、今日はおでんにした。昨日、おでんの番組をテレビで観た影響もあるかもしれないが、寒さが決め手になったことは間違いない。
 おでんに特別なこだわりがあるわけではない。だから大いに手を抜いた。温めるだけでいい市販のおでんセットを2袋買って、追加で「つみれ」や「ちくわぶ」など好みの具材を加えるだけのお手軽おでんである。
 鍋に具材を放り込んでいる際に違和感があった。その違和感は、食べているときに確信へと変わった。
 おでんダネが想像よりずっと小さいのだ。つみれは一口サイズだし、イカ巻やゴボウ巻きも短い。セットに入っていた大根は、明らかに薄かった。疑ってかかるとちくわだって短い気がするし、コンニャクも薄いようにさえ感じられてしまう。疑心暗鬼になってしまったぼくの目には、どの具材も小さくなっているようにしか見えない。視覚的なものは錯覚かもしれない。でも、ぼくの腹は正直である。いつもと同じぐらいの種類のおでんを食べたというのに、満腹には達していない、もっと食べたいと訴えかけてくるのだ。
 この満たされぬ空腹感こそ具材が小さくなった何よりの証拠ではないだろうか?
 おでんダネの値段は、たぶん据置だったと思う。高くなったという印象はなかった。ところが、フタを開けてみたらほぼすべての具材が小さくなっていた。いわゆる実質値上げと言うヤツだ。おでん鍋の中にまで不景気の冷たい風が吹き込んできているようだ。
 ちょっと高くても良いから大きく口を開けて頬張るような満足感あるサイズのおでんダネを食べて暖まりたいなぁ。