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風に負けない

by 唐草 [2018/05/01]



 大学のカレンダーにしたがっているので毎年のことながら10連休を満喫中。今年は趣味でプログラムを書いて休暇を過ごしている。
 プログラミングは頭の体操のようなものである。プログラミング中の脳内の動きは、たぶんパズルで遊んでいるときに近いと思う。一見バラバラに見えるピースを吟味して形にしていくところなんかが似ているのではないかとぼくは考えている。まあ、ジグソーパズルで遊んだ経験はほとんど無いんだけど。
 趣味として作りたいプログラムを好きなペースで組んでいるのは楽しい。ただ、プログラミング中は机の前から離れることはできない。いつもの事務椅子に座って、一心不乱にキーボードを叩きながら、左右2面のモニターを首を振りながら睨んでいるだけだ。通勤もないので1日に250歩ぐらいしか歩いていないだろう。
 爽やかな5月の頭に楽しむ趣味としては、あまりにもインドアである。肩こりと眼精疲労がぼくの体から離れない。脳だけ使っているような状態が続くので、ビックリするほど寝付きが悪くなる。連休が始まってからすっと睡眠不足を感じている(普段は体調管理を口実に仕事がいくら残っていても気にせず寝ている)。
 趣味に没頭しているとは言え、今の状態が不健康だと感じている。体を動かすべきだと理性が告げている。心拍数を思いっきり上げて息が切れるほど体を思いっきり動かすと血の巡りが格段に良くなる。血の巡りが良くなると頭の回転も良くなる。結果として、体を動かした方がプログラムが進むことも良くある。
 そこで、ぼくの趣味の1つであるサイクリングの出番だ。「健康のために」なんて言葉は、うわべだけの言葉である。本当はアドレナリンを求めているのだ。脳内麻薬がもたらす快楽のためにペダルを踏み抜いているのである。
 また、5月は気温と湿度が自転車向きである。防寒着はもういらない。でも、体がオーバーヒートするほど暑くもない。太平洋高気圧が南の湿った風をもたらす夏本番よりもカラッとしているので、気持ちよく汗を流せるのだ。
 今自転車に跨らずに、いつ跨るんだ!と数日前より思っているのだが自転車には乗っていなかった。
 だって、風が強すぎるんだもの。
 自転車には、ウイングのようなエアロパーツは付いていない。空力で走る乗り物ではないかもしれないが、風を切って走る乗り物である。あまり風が強すぎると乗っていて楽しくない。向かい風を切って走っても息が切れるだけ。追い風だと想像以上に速度が出て危険だ。横風だと転倒のリスクが付きまとう。
 数日間、風に日和っていた。でも、もう我慢できなかった。アドレナリンによる高鳴りを求めて走り回ってきた。5月の陽気も相まって実に快適なサイクリングだったのだが、リハビリかと思うほどに筋肉が落ちていたのもまた事実。それでもいつだって最終的には脳内麻薬が勝つ。体はボロボロのくせにハイテンションなのだ。