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24時間違法放送

by 唐草 [2018/06/17]



 日本時間の昨日の夕方から世界三大自動車レースのひとつである「ル・マン24時間耐久レース」が開催されていた。モータースポーツ好きとしては、外せないビッグイベントである。24時間張り付いているようなことはできないけれど、数時間ごとに順位の確認とかをしたくなってしまう。
 今年のル・マンは、トヨタが悲願の優勝を手にできるかが見所だった。というか、今年優勝できなきゃ2度とモータースポーツに顔を出すなと言われてもおかしく無いほどに好条件がそろっていた。最速クラスにトヨタしかエントリーしていなかったのだ。つまりライバル不在。レースで競り勝つのでなくて、24時間走りきればいいだけなのだ。
 とは言え、レースペースで24時間走りきるのは過酷なことだ。一昨年は、あと3分で優勝だったのに最後の最後でトラブル。去年は、偽マーシャルに嘘の指示を出されてマシン故障からのリタイヤ。何が起きるか分からないのが、レースの醍醐味でもある。
 ぼくもできればライブでレースを観戦したいと思っていた。
 検索したらトヨタやフォードなどの企業が、自社の車に積まれた車載カメラの映像のライブ配信を行っていた。まるでレースゲームのような映像をライブで楽しむことができるのだが、レース全体の状況はサッパリ分からない。
 他のライブはないものかとYouTubeを検索していた。すると英語放送のストリーミングチャンネルが見つかった。数分のタイムラグがあるようだが、HD配信だし、順位表示などもある。今は、なんでもタダで見られる時代なんだなぁ。昔、海外のF1のTV中継違法配信サイトが、数分おきにURLを変更しながらコソコソと運営していた時代とは何もかも違う。ありがたい。
 YouTubeの画面をテレビに出力して、ダラダラと緊張感に乏しいレースを眺めていた。
 すると突然音が消えた。放送側のエラーだろうか?しばらくしたら、画面がいきなり切り替わった。
 先ほどまでは全画面で中継映像が流れていたのに、今は誰かのPCのブラウザ画面が映っている。そのブラウザの中で小さく映像が流れていた。URLは、fiawec.comとなっていた。
 これって、公式有料放送チャンネルのURLじゃないか。と言うことは、このYouTubeのライブチャンネルは、公式放送を視聴する見知らぬ誰かのPC画面のライブストリーミングだったのか。なんてこった。1mmも言い逃れのできない違法中継じゃないか。
 トヨタ優勝の瞬間は見たかったけれど、誰かの違法中継を手助けするつもりは無い。そっと動画を止めた。