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botを作る

by 唐草 [2018/08/06]



 大学が長期休業期間に入るたびに様々な開発案件を請け負っているぼく。この夏の案件は、LINE botの開発である。
 とは言うものの開発とは名ばかりである。botの頭脳に当たる部分は、別の人が開発することになっている。ぼくが作るのは、botの入出力部分だけである。このプロジェクト全体をロボット開発に例えるならば、ぼくが担当しているのは口と耳の部分だけである。
 前にも書いたような気がするが、ぼくはLINEのアカウントを持っていなかった。facebookとかLINEのように「友達を探す」という口実のもとにアドレス帳の中身をスキャンするサービスがどうしても好きになれないからだ。そんな訳で、このSNS全盛期にいまだメールが情報伝達の中心のままである。すっかり周囲から取り残されてしまった。だが取り残されたものの、そんなに不自由していないのも事実である。まぁ、友達いないからね…。
 開発のためにLINEアカウントを取得した。会話する友人もいないのにLINEアカウントを取得した。
 その結果、ぼくのLINEアプリの画面はなんともシンプルでさっぱりしたものになっている。トークのタブには、自分で作ったbotとLINE公式しか並んでいない。そして、投稿はすべてボットに対してだけである。
 これじゃ、まるで誰も友だちがいないので機械で友達を作ったようなものではないか。
 孤独な自分を知られて心配されないようにと架空の友達の話を親にするボッチな高校生と同じではないか。孤独なのは事実だが、妄想の世界へと逃げ込まないと自分を保てないほどぼくは弱くない。機械の友達はぼくにはいらないのだ。
 さて、開発は初期段階を終えた。おおよその機能は把握できた。API仕様がシンプルなのでいろいろと試すことができた。とりあえず、カラクサラボ印を背負わせたbotを作ってみるか。名前は、「カラクサラボット」以外ありえない。名前は決まったのだが、何をさせるかは全く思いつかない。完全に出落ちである。
 そうだなぁ、「〇〇の話を読みたい!」と話しかけると合致する日記の記事を返してくれるbotでも作るか。