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体験版が面白い!

by 唐草 [2018/08/19]



 なんだか急に新しいゲームで遊びたい気分になった。ずっと同じゲームで遊び続けている自分が、ただ惰性でゲームをやっているだけのように思えてしまったのだ。この手の思い込みは、ある種の呪いである。もう自分自身が、成長を拒み脳死状態でコントローラーを握っているようにしか思えなくなってしまった。
 という訳で、新しいゲームを買うことにした。
 ここのところゲームの最新情報を追えていなかったので、何が人気なのかとか、どんなゲームが発売になったのかも把握できていない。3年ぶりに山を降りたような感覚でPSストアを覗くことになった。
 人気ランキングやセール対象品を眺めていく。聞いたことのあるゲームもあれば、初めてタイトルを見るものもある。ゲーム周辺機器業界から離れて以来、すっかりゲームソフトの動向に疎くなっている自分に気がついた。
 残念ながら、売出し中のゲームの中にぼくの琴線に触れるものはなかった。
 そこで、体験版配信コーナーを覗くことにした。ゲームの面白さなんてPVを見るだけではわからない。ゲームは遊んでこそである。
 1本のソフトが目に止まった。
 それが、『Detroit: became Human』である。
 陰鬱なSFっぽい未来的な雰囲気がぼくの心を掴んだようだ。
 なんとなく名前は聞いたことがある。でも、ゲームシステムも設定も何も知らない。予想に反して大きく売れたという開発元に失礼な記事の見出しを読んだことがあるだけだ。PVを見たが、DV親父と女性アンドロイドが対峙を繰り返しているだけでどんなゲームなのか検討もつかなかった。ハッキリ言って、購入意欲をそそられるPVではなかった。
 でも、タダで遊べるならという不純な動機で体験版を落としてみた。
 思わずコントローラーを握る手に力が入ってしまうほど、デモステージにのめり込んでしまった。今のゲーム機のスペックに合わせて進化した最先端のアドベンチャーゲームだった。やっていることはノベルゲームと大差ないのに、映画を自分で進めているいるような没入感と緊張感があった。
 これは買いだ!すぐにそう思った。
 でも、発売からしばらくたったゲームのDL版を定価で買うのはなんだか損な気もする。というわけで、これは買いだ!次のセールに!